Theatre Collective HANCHU-YUEI

 2007年より、東京を拠点に海外での公演も行う演劇集団。すべての脚本と演出を山本卓卓が手がける。

 現実と物語の境界をみつめ、その行き来によりそれらの所在位置を問い直す。

生と死、感覚と言葉、集団社会、家族、など物語のクリエイションはその都度興味を持った対象からスタートし、

より遠くを目指し普遍的な「問い」へアクセスしてゆく。

 近年は舞台上に投写した文字・写真・色・光・影などの要素と俳優を組み合わせた独自の演出と、観客の倫理観を揺さぶる強度ある脚本で、日本国内のみならずアジア諸国からも注目を集め、マレーシア、タイ、インド、中国、シンガポール、ニューヨークで公演や共同制作も行う。

 『幼女X』でBangkok Theatre Festival 2014 最優秀脚本賞と最優秀作品賞を受賞。

090-6182-1813(制作)

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2017.10.5(thu)-2017.10.7(sat) 福原冠 in シンガポール

October 27, 2017

 

10/5

この日は朝7時半に目が覚めた。いつも家を出る15分前に起きる人間があろうことか家を出る2時間前には起きている。全て朝の気持ち良さのなす業だ。恐るべし、気持ちよさ、、。シャワーを浴びてシリアルとヨーグルトを食べてもまだ1時間半もある。30分ほどギターを弾いて、やることがなくてまた眠る。「成功者はみな早起きである」というなにかセオリーめいたものに思いきり背いた行動をしているような気がして若干の背徳感。

 

午前中の稽古はシアターゲームをしたり劇中に出てくるシャドウという役がどう動くのか考えようという時間になった。この時間が自分的には大きかった。稽古初日から流れていた硬い空気が和らいだかなと感じたからだ。初日からずっとディスカッションとシーンの立ち上げが続いていて、なかなか距離感が縮まるタイミングがなかったというのもあるかもしれない。たかがゲーム、されどゲーム。みんなが体を動かして笑いあえてることになんだか単純にホッとした。ひとまず僕らはゲームをして笑い合える仲なのだ。これもまた時間をかけて育めばいい。

 

今回の作品はその立ち上げ方も含めて、とてもシャープだ。だからなのか、どこか遊べるポイントはないかななんて思って稽古場にいる。役と、作品の持つ雰囲気に削ぐわないことかもだけどそのシャープさからはみ出してみたくなる。意味がないわけじゃない。なるべく遠回りして本質にたどり着ければよい。そうこうしているうちに、役が見えてくる。そんなことを考えている。

 

 

10/6

玄関に置いてあるキックボードに乗って稽古場まで行ってみた。歩いて30分の道のりが15分で着いた。こいつはいいぞ。

 

稽古はゲームからスタート。空気を読むことなかれ、ただ全力で楽しむべし。夢中で遊ぶべしっ!ゲーム後はシーンの立ち上げ。第1週は疑問やうまく成立しないポイントを確認しつつ最初から最後までざっくりと立ち上げるという作業。この日は中盤の全員が登場するシーンから美希恵ちゃんのシーンまでを当たったけどこれがなかなか難しい。どういうモチベーションで俳優は舞台にいたらよいか、そしてこのシーンで何を表現するのかということを話したり試したりした。ひとつのシーンに対して日本人とシンガポール人が抱くイメージが違う時、必ず話し合いになる。コラボレーションをしているなと感じる瞬間だ。

 

今日はアルビンの話が印象に残った。とある演出を彼が試した際、シンガポールでは政府に対する抗議や主張を街中で行うと逮捕になることがあり、看板を持ってただ立つだけでも逮捕された人もいる、だから携帯電話からツイッターやフェイスブックに投稿することで体制に批判する、そういう人たちのことをキーボードポリティクス(名前違うかも、、)と呼ぶんだと言っていた。でも近年、政府の監視はSNSまで来ていてフェイスブックの投稿もチェックされ始めているのだという。

 

日本も共謀罪のことがあるけど、シンガポールでは既にそういったものがとっくに敷かれていて、その体制下で人々は生きている。演劇作品も検閲のために上演前に戯曲を政府に提出しなくてはならない。そういったことが当たり前の創作。日本の少し先の未来だってこうなるかもしれないと思うと決して他人事じゃない。通訳のなおさんは「アルビンとハレッシュは戦ってきた」と言っていた。その意味を垣間見た気がした。日本で検閲のことを聞いた時、その言葉のイメージから冷たくハードな状況だなとか、辛くないのかなんてことを思っていた。でもだからこそシステマチックな創作のシステムが進んでいるし、人々の考え方はポジティブに状況に対応している。そして人々がそうなるのは超熱帯のこの気候と密接に関係してるんじゃないか。

 

演劇作りながらいろんなことに触れていろんなことを考える。なるだけ頭をぐるぐるさせて日本に戻ろう。

 

 

10/7

現在11月15日、昼の12時を過ぎた辺り。ここ数日悪かった体調がようやく戻ってきた。むちゃくちゃ天気の良い日のベランダで書いてます。

 

10月7日。この日は初めてのオフ。シンガポールのいくつかの観光スポット、それとレコード屋に行ってみることにする。シンガポールはレコード文化がほぼ壊滅状態らしく、レコ屋は年々潰れていっている模様。シンガポールのDJはみんなPCなのだそう。なんだかシンガポールらしい話。レコード再評価、テープ再評価の波とかってシンガポールには来るのかな。

 

目的地までの地図をスクリーンショットし、お昼過ぎに出発。移動はキックボード。Kensuke yamamoto、Pinto、Endzweckなんかを聞きながら海沿いを走った。海はエメレルド色でとてもきれいだ。30分ほどしてまず辿り着いたのがベイ・イースト・ガーデン。マリーナベイの越しに浮かぶ街並みを眺めながら一息。生で見るマリーナベイサンズはなんだか嘘のよう。ビルの上に船を浮かべてやろうっていうあの発想はなんだろう。なんだかゴージャスとも違う。大胆さ。ほかの建物も凛々しく建っている。未来都市感。

 

イーストガーデンから南に走ってマリーナブリッジを渡って大きな植物園に。ここはDJ仲間の吉川痺さんがお勧めしてくれた。植物園は二つあって、cloud forestという方に入った。ここは本当に最高だった。入る前に飲んだスナップルも最高も込みで最高。スナップル、小さい時によく飲んでててすごく久しぶりに飲めた。最高。園内はひんやりしていて、ぐるぐる回りながらcloud forestに当たる日本語がずっと出てこないことにもやもや。曇りがちな高山地帯の森、みたいなことなんだろうけど、なんかこうパシッとはまる単語が出てこない。とにかくでもそんな環境がこんな赤道の真下の海沿いにあることがなんだか不思議だ。途中空を飛んでます的な回廊があってそこがもう超よかった。足は震え気味。

 

植物園を堪能した後はマリーナベイサンズへ。地下はハイファッションのお店とレストランが並んでいた。一部ヴェネチアみたくなっているゾーンがあったり、ミュージカル劇場やカジノもあったりして、空間を組み立てる一つ一つが大きく、これもまた大胆。見上げても飽きないし奥行きを眺めても飽きない大胆さ。

 

外に出ると雷雨。止むのを待とうか迷ったけど雨に濡れながらキックボードで走った。次はレコード屋を目指す。wi-fiがないので出発前に撮ったスクリーンショットと勘だけが頼り。案の定道に迷ってしまい、走っているうちにマーライオン像にたどり着く。・・・。マーライオンのあの感じは感動でもがっかりでもなく、口からかなりの勢いで水が出ていることも含めてどういう感情になればよいのか分からない。とりあえず写真は撮ってみたよ。シンガポールのこういう感じ、ちょっと分かってきたぞ。趣とか味というより、バーンと決める。瓦で一枚一枚というよりは大きな白いコンクリ置いちゃおうみたいな。ちょっと分かってきた。マーライオン越しに見るマリーナベイサンズも撮った。マーライオンの横ではインドとかギリシャでありそうな海から階段が生えてるみたいなことになっていて、自分的にはけっこうそっちにぐっときた。けれど階段の写真を撮ってる人はいなく、若干気まずさがありながら写真を撮った。この時にはもう雨はあがっていた。

 

レコード屋と方角はちがうけど金融街の方にも走ってみる。cape light、AOW、noy辺りを聞きつつ、迷いに迷って恐らくチャイナタウン、アラブストリート、リトルインディア、台湾街みたいなエリアを通った。面白かったな~。回り回ってレコード屋があるとされている場所にたどり着くも面影なし。どこからどう見てもタトゥーショップ。潰れている、、。

 

さあ帰ろうかというところで電源が切れる。冷汗。ここからは勘だ。とりあえず元来た道を戻ろうとするも迷いながら来たのでどう来たのかが分からない。冷汗。しかたなしに再びマーライオン。マーライオン、ライトアップされていた。タクシーを捕まえようとするも、UBERなしじゃタクシーも乗れない。涙目でうろうろしているとメトロの入り口を見つける。電車で帰ればいいじゃないかと思うも、住所がわからない。真の人間力とは携帯が切れてから!勝負に挑む勢いで駅員さんに話しかけたと思う。駅員さん、全く足りてない情報にもかかわらず一生懸命想像してくださり丁寧に教えてくださった。本当に感謝。

 

駅員さんの言う通りに4駅目で降り、バスに乗り換えようとするもバス停の場所が分からない。目の前から向かってくる男性に尋ねる。男性も別の女性に聞いてくださった。男性は女性にヒンディー語で尋ねていた。シンガポールの方は相手によって言語を使い分ける人が多い。男性はダライ・ラマにそっくりでかっこいい方だった。ありがとうございました涙!

 

バスには止まる駅の表示もなければアナウンスもない。心が折れかける。もの凄く緊張しながらバスに揺られた。

帰宅したのは10時頃。くたくただった。シャワーを浴びてご飯を食べてみんなに今日行った場所のことなどを話した。そしてその後シンガポール1日目の日記を書き始めたと思う。

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